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勘をよくする

   

今月の雑感は、中村天風氏の「勘をよくする」です。

「勘」すなわり「官能の啓発」であり、

勘をよくするとは、「五官の感覚の機能を正確、優秀にすること」だと氏は定義します。

では、どうすれば、五官の感覚の機能を正確、優秀にすることができるのか?

それは、五官感覚に関する修練だといいます。

1.触覚の修練

夜間に電灯を消して真っ暗闇の中で、他の人にいくつか小物を不規則に置いてもらって、それを手探りで触れて言い当てる。この場合い用いる品物は平素あまり手に触れないようなものがいい。

そして、この修練に上達してきたら、今度は十数個の黒碁石の中に白碁石を1、2個入れて、その中から触覚で白石を取り上げる修練をする。さらにこの修練も容易にできるようになってきたら、今度は青赤白黒黄の五色にわけた色紙の小片を、触覚でこれは何色かと言い当てる修練をおこなう。

2.視覚の修練

後ろ向きに座って、他の人に十数個の品物を、どんなものでもいいから、雑然と不規則に散在させてもらい、「よしっ」にかけ声とともにふりかえってその品物を一瞥すると素早くまた後ろ向きにもどって、目に見たそのままの品を何と何と何というふうに言い当てる。

3.聴覚の修練

時計を辛うじて音が聞こえるぐらいに耳から離して、その音を注意深く聞き取る方法。あるいは、電車の中で人々が話す言葉の中で一番聞き取りにくいような小声の会話だけを耳に入れる。

4.臭覚 5.味覚の修練

触覚、視覚、聴覚を修練していけば、臭覚や味覚は特別に修練せずとも、だんだんと、その側面的誘導を受けて優秀になる。

勘がよくなると第六感以上の精神作用がでるようになると氏は結論づけます。

つまり、感覚や感情にふりまわされない、いつも感情、感覚を乗り越えた、すぐれた人間として正々堂々と、雄大に荘厳に自己の人生を大手を振って生きる「自己統御」ができるようになると。

そして、人間は、肩をいからして、から威張りしたって何にもならないと。教えてくれています。

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