中小企業にも広がりつつある「健康経営」の取組み
2018/09/28
今年も新年度を迎え、多くの会社様でのご入社手続きのご連絡もたくさんいただいています。例年通り、ハローワークや協会けんぽでの処理は時間がかかっているようで、手続きがスムーズと推奨される電子申請ですら、通常期の倍以上の時間を要しています。
窓口の混雑でしか計れませんが、年間を通じて、今が一番の繁忙期だと思います。日本の年度始まりが4月なので、仕方ないことですね。
会社様においても、新年度、何かと慌ただしくされていることと思います。もれなく当社も慌ただしい年度始まりを迎えております。
そんな時期だからこそ、今回は中小企業にもじわじわと広がりつつある「健康経営」について紹介します。
「働き方改革」にもみられるように、少子高齢化が進む中で、労働力不足が懸念される近い将来、一人当たりのパフォーマンスの向上が重要な課題となってきます。しかしながら、長時間労働などによる、メンタル不調者や生活習慣病患者の増加が進んでいることも現実問題で、従業員一人が体調を崩して会社を休む場合の損失の発生は、中小企業の方が大きいと考えます。
これまでは、私生活上での健康面については、従業員自身の自己管理で通ってきましたが、投資として従業員の健康管理を認識することで、従業員一人一人にいかに長い年月働いてもらうか、働きやすい環境を整えることで、いかに従業員の定着率を上げるかに焦点を向けたのが「健康経営」という手法です。
健康保険においても、疾病予防に取組むことで医療費の抑制につながり、ひいては保険料率の低下にもつながると期待されています。
この「健康経営」は“経済産業省”が推進している取組みで、大企業では平成26年から進んでおり、「健康経営銘柄」に選定されることで株式市場においても投資家から注目され、人材確保においても好影響につながっているとの文献も多くあります。
中小企業向けには「健康経営優良法人(中小規模法人部門)」があります。当社もこの認定に向け、協会けんぽを通じて「健康宣言」をしたところです。
・経営理念
・組織体制
・制度・施策実行
・評価・改善
・法令遵守・リスクマネジメント
の5つから構成される評価基準に沿って取組みを行います。まだまだ当社の取組みも始めたばかりですが、実践の内容を申請書にて詳細にアピールしていくとのことです。申請時期は10月頃なので、当社としてはどんな取組みがベストかを検討しているさなかです。
社の業績が上がっても、従業員の私生活が犠牲になっていては、本当の意味での健康とは言えません。限られた労働力で、心身ともに健康に、ワークライフバランスも保ちつつ、社の業績を上げていく。バタバタとした年度始まりで、そう簡単に意識変革をするのも難しいかもしれませんが、一度きりの人生です。従業員みんなが公私ともに一日一日を楽しんで過ごせる、そんな企業を目指したいものです。