RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)
最近、新聞や雑誌で「RPA」についての記事を見る機会が多くなりました。
RPAとは、ロボティック・プロセス・オートメーションの略で、パソコン操作をソフトウェアのロボットに記録させることで、デスクワークを効率化・自動化する仕組みです。
イメージとしては、定型的な作業をミスなく短時間で完了し、次の工程に引き継ぐことができる工場内にある産業用ロボットのオフィス版です。
このRPAについて、私が知ったのは1ヶ月ほど前、社労士業務のRPAが人気との新聞記事でした。早速RPAサービスを提供する企業へ視察に行き、実際に自動で作業をする現場を見てきましたが、これまで単純作業に多くの時間を費やしていた工程を自動化することによって、より確実な手続処理を短時間にこなせるシステムに驚きました。
導入実績は、全国でまだ大手社労士事務所を中心に30数社とのことでしたが、以下の効果を期待して導入することにしました。
①生産性向上
従来は人間による手作業しかできなかったオフィス業務をRPAに代行させることにより、担当者は他の業務に時間を割くことができるようになるため、生産性の向上が期待できます。また、新たなサービスを推進する余裕も生まれます。
②人的ミスの防止
人間が行う作業には、注意をしていてもミスが起こってしまうことがあります。人間が集中力を持続できる時間は限られており、特に繰り返し行う作業の場合は、問題が発生していても気づきにくい場合があります。
一方でRPAは一度記録した作業を正確に再現してくれるので、人的ミスの防止になります。ロボットであるRPAはどれだけ作業しても、人間のように集中力が途切れて精度が下がるといったこともありませんので、時間のロス、損害を回避することや、業務品質向上に大きく貢献してくれることを期待しています。
③コスト削減
RPAは時間や曜日が関係なくいつでも作業が可能であり、設定次第で決められた日時に作業を実行することもできます。つまり、日々の作業工数削減・残業削減・休日出勤不要となり、その結果、人件費削減につながると考えられます。
また、コロナ禍において、従業員が出社困難な状況になっても、RPAはいつも通り定型業務をサポートしてくれることを期待しています。
弊社では、これまで行政への申告手続きの電子化や新たなITツールの導入により生産性向上や業務効率化に取り組んできました。その結果、業務効率化による時間外労働の減少など一定の成果も見えてきました。
今後は、ロボットの代替が利かない社労士専門業務(労務管理に関わるコンサルティング)に益々力を入れて、サービス向上を目指して、皆さまのお役に立てればと願っております。
RPAの実際の効果については、導入したばかりでお伝えができませんが、また改めてご紹介できればと思います。