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睡眠量と睡眠の質向上について

      2023/07/10

みなさんはご自分の睡眠に満足していますか。この質問を投げかけると、3人に2人は「不満」だと答え、自身の睡眠の「質」を高めたいと思っています。梅雨が明ければ、寝苦しくなる夏が今年もやってくるので、なおさら快適な睡眠を取るにはどうすればよいかと考える方も多いことでしょう。

以前の情報コラムでも紹介しましたが、経済協力開発機構(OECD)が年1回行う調査では、日本は調査国のうちで一番睡眠時間が少ないという結果が続いています。そして、昨年からは「年に1度の睡眠診断運動」なるものが国内で始まっており、その参加者2,385名のうち14日間の計測を完了した1,390名の平均睡眠時間は、経済協力開発機構で発表される日本人の睡眠時間を下回る6時間9分という結果が出たそうです。

集計データを基に4つに分類されるネーミングが面白いと感じましたが、第1回は睡眠の時間も深さも足りない「睡眠落第組」が最多だったとか。まだまだデータ量としては少ないですが、今年はすでに募集期間が終了しており、第2回の集計結果も気になるところです。

コロナ禍で、テレワークが普及したことで、通勤時間が削られた分、多少の睡眠時間の確保に繋がったようですが、新型コロナウィルスが感染症法上の第5類に移行した流れで、テレワークを解消する企業も増え、また睡眠時間の低下に戻ってしまったようです。

ただし、睡眠は量だけでなく質を高めることも大切で、ただ長く寝ているからと言って睡眠の質の良さが比例するものでもなく、あまりにも睡眠時間の長い人は、食事中や歩行中などの通常眠ることのない状況で突然強い眠気に襲われ、居眠りを1日に何度も繰り返してしまう「ナルコレプシー」などの中枢性過眠症群の疑いも考えられます。

睡眠障害で有名な「睡眠時無呼吸症候群」は、太っている男性に多いイメージがありますが、痩せている人や女性でも、意外と多いようです。寝ている間にはリラックス効果のある副交感神経が働くため、のどや首周りの筋肉も緩み、舌がのどの奥の方へ落ちてしまう舌根沈下という現象が起こります。

この舌根沈下は、寝ている間は誰にでも起こり、加齢とともに筋力が低下すると、この現象が強く表れることで、舌が気道を塞ぐためにいびきをかいてしまいます。仰向けだと顕著にこの舌根沈下が起きるため、横向きで寝ることで、いびきが軽減され「睡眠時無呼吸症候群」の解消に繋がるとも言われています。

最近では、寝具選びも注目されていて、スポーツ選手が遠征先に持ち込んでいるマットレスが注目されたり、布団メーカー大手の西川では「ねむりの相談所」が設けられ、計測器を貸し出して眠りの様子を測定し、睡眠環境改善のアドバイスをしてくれたりしています。

「ねむりの相談所」ではないのですが、たまたま西川の営業と会い、マットレスのフィット感を体験させてもらいましたが、最近のマットレスは本当に進化していて、あえて寝返りを打ちやすくするように調整できたりと、敷布団の概念が大きく変わりました。

身近なショッピングモールには枕専門店もあり、自分の体形に最適な枕をオーダーで作れるところも増えました。スリープマイスターが常駐していて、購入後は定期的にオーダー枕の高さ調整などのメンテナンスを無料でしてもらえるとのことです。

1日の4分の1以上を占める睡眠時間を快適にするために、こういった寝具を見直すことも、よい睡眠への大きな一歩となりそうです。睡眠は毎日のことなので、睡眠の質向上を考えれば、決して高くないのかもしれませんね。とは言え、簡単に決断できるマットレスの金額ではありませんでしたので、感動だけを持ち帰りました。

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