■女性やシニア世代が働きやすい環境整備
2016/02/09
こんにちは。新年も明けて2週間が経ちました。今年も良い年にしましょうね。
現在皆様が準備を進めているマイナンバーに加え、H28年10月には社会保険の適用を拡大する改正も控えています。(目下、被保険者が501人以上の会社より順次改正適用)
マイナンバーの開始についてもこの社会保険の適用拡大についても保険料を納める人を増やし、財源を確保することが目的です。
平成26年の女性雇用者数は2,400万人で、雇用者総数に占める女性の割合は43%となっていますが、雇用形態はパート・アルバイトの非正規雇用 が主となっています。また高齢者は昭和25年には1人の高齢者(65歳以上)に対して12.1人の現役世代(15~64歳の者)がいたのに対して、平成 27年には高齢者1人に対して現役世代2.3人になっています。今後、高齢化率は上昇を続けます。
このように日本は少子高齢化で労働人口が減っているため、女性やシニアにもっと働いてもらわなければなりません。そのための行政がすすめている環境整備の1部ご紹介します。
1.65歳以上の人も雇用保険に新規加入
現在は65歳以降に雇い入れられた人は、雇用保険には加入できません。
ですが、今後は65歳以上の人も新規加入できると、その後の「失業手当」や家族の介護で休む場合の「介護休業給付金」などが支給されるようになる予定です。
2.「高年齢者雇用開発特別奨励金」支給
65歳以上の人を雇い入れた企業に対して「高年齢者雇用開発特別奨励金」が支給されます。中小企業で1名につき最大60万円、大企業では50万円。諸要件有り。
3.「介護休業給付金」引き上げ
現在の「介護休業給付金」は賃金の40%ですが、来年度中には「育児休業給付金」と同様に67%に引き上げられる予定。介護離職を減少させるためです。
4.マタハラによる退職について基本手当が手厚くなる
マタハラ(マタニティーハラスメント:妊娠や出産を理由に退職に追い込まれる等)により退職した場合、今までは「自己都合による離職」という扱いが多かっ たのですが、今後は、特定受給資格者として倒産や解雇など事業主の都合で辞めた場合と同じ扱いように、受給期間も長くなります。
5.「育児休業」の要件緩和
厚生労働省は、非正規で働く女性が育児休業を取得する際の条件を緩和する案を、示しています。非正規労働者(有期雇用など)でも育児休業をとりやすくするため、復帰後の要件等緩和し、条件に当てはまりやすくしようとしています。
6.「育児休業給付金」の支給率引き上げ
平成26年4月から支給額が賃金の50%から67%(1部期間)に引き上げられています。
日本は働く人を増やさなければなりません。1億総活躍社会実現と国が掲げるように聞こえは良いですが、男女共にシニアも障害者も皆で働かなければならない世の中が迫っているとも言えます。そんな世の中で勝ち残る会社はやはり多様な労働力を上手く扱えた会社なのでしょう。