女性自身も波に乗りませんか。
2016/03/23
最近、女性の就労支援についての話題を目にする機会が本当に増えましたね。私も女性の一人として、この話題は非常に気になるところです。
私が社会に出てからこの20年をふと振り返ると、女性の就労形態は徐々に変化していったように感じます。自分のライフスタイルの変化によって、単に自分の周りの交友関係が変わったのだと思っていましたが、ここ5年は特に、若い世代の独身女性も含めてパート・アルバイト率が高くなったと思います。
「十年一昔」ならば私の場合「二昔」も前と比べて話すのは申し訳ないとは思いつつ、なぜ正社員として働かないかを数人に聞いたことがあります。一番多かったのは「正社員としての就職が難しい」との回答。中には「早く結婚して家庭に入り、楽をしたい」と言う人も居たので、彼女は先輩主婦たちからしっかりと現実を教えられましたが(笑)。
私が就職したのが1995年。ちょうど「就職氷河期」と言われ始めた頃ではありましたが、まださほどの実感もなく、周りを見てもわりとすんなり正社員での就職が決まっていました。それから20年も経っていれば「正社員としての就職が難しい」と言う話も、時代の流れなのかと思ったものです。
主婦層は「学校行事などの子育てとの両立がしやすい」「扶養内で働きたい」という回答が多かったでしょうか。私も下の子が1歳8ヶ月のときに再就職を決めたのですが、フルタイムではありましたが何の迷いもなくパートを選びました。実際、子供が小さい時は特に保育園からのお迎え要請も多く、行事も合わせると月に何度も休むことも多々ありました。夫に代わってもらうという発想は、浮かばなかったですね。これも一昔前の考えなのでしょう。
小学三年生くらいにもなると子供も丈夫になり、私も突然会社を休むことが少なくなりました。となるといよいよ正社員への転向です。しかしながら周りの同じ働く母親仲間は、正社員への転向には消極的な人も多く、その理由は「パソコン操作に自信がない」が断トツでした。それでも興味深かったのは、全員が「今より稼ぎたい」と言ったことです。「教えてくれる人が居るなら、今以上の仕事をやってみたい。」と意欲的でした。
私は高校生当時に学びたい分野があったため、短大は家政科に進んだのですが、その時の調理実習担当の教授から教わった中に「本当に料理がうまい仕事人は、料理をしながら調理台の片付けができる人」という言葉があります。家事を担っているのが女性とは限りませんが、毎日毎日、家事を立派にこなしている方は、仕事も両立できるはずです。さすがに社内マニュアルは検索できませんが、料理サイトをパソコン操作のサイトに換えてみませんか。
いざ働こうと思っても、私のように年度途中だと、特に乳児の預け先に空きがなく、下の子は翌年度までの半年は託児所に預けました。その額なんと月4万5千円。でも、毎日託児所での様子を書きとめて下さったり、おやつも手作りで、先生方には本当によくしていただき、働き始めの私の大きな支えでした。
就職口としての会社や自治体の体制も必要なことですが、働く側の意識の変化も同じように必要なことではないでしょうか。女性の就労支援の波に乗り、私たち女性も一歩ずつ踏み出しましょう。