フィードバックの重要性
●フィードバックこそ、最強の部下育成方法です。
1.【情報通知】=現状を把握し、向き合うことの支援
たとえ耳の痛いことであっても、情報や結果を通知すること
2.【立て直し】=振り返りと、アクションプランづくりの支援
部下が自己の業績や行動を振り返り、行動計画をたてる支援を行うこと
●フィードバックの技術をご紹介します。
【下準備】・・・・・1週間に一度、上司と部下の一対一でSBI情報を収集
S=シチュエーション(Situation)→どのような状況で、どんな状況のときに・・・
B=ビヘイビア(Behavior)→部下のどんな振る舞い、行動が・・・
I=インパクト(Impact)→どんな影響をもたらしたのか。何がダメだったのか・・・
たとえば、「A社のプロジェクトを担当してもらったけれど(=シチュエーション)、君のスケジュール管理に不備があったことで(=ビヘイビア)、納期が1週間も遅れてしまったようだね(=インパクト)」といった具合です。
※SBI情報を収集する上での留意点※
1.部下を傷つけるような言い方をしない。部下の成長を願い、部下の意志を尊敬した上で行う
2.上司の主観や解釈や評価を廃して、行動観察に徹する
「A社のプロジェクトを担当してもらったけれど、俺は残念だよ(=シチュエーション)。君のスケジュール管理に不備があったって、ありえないだろう(=ビヘイビア)。それで納期が1週間も遅れてしまったようだね、どうしてくれるんだ(=インパクト)」といった具合です。
3.朝の声かけ(職場回遊)→職場を回遊して、一人ひとりの部下に、一言、二言の声かけ
プロセス【本番=面談】
①信頼感の確保・・・成長を願い尊敬の念で対応 誰に言われるかが非常に重要
②事実通知:鏡のように情報を通知する・・・主観や感情を排除、一緒に改善の姿勢で対応
③問題行動の腹落とし:対話を通して現状と目標とのギャップを意識化させる・・・対話で理解
④振り返り支援:振り返りによる真因探究、未来の行動計画づくり・・・過去、現在の状況を沈黙を恐れずに、部下自身に「言葉にさせる」
1.何が起こったのか? 2.それはなぜなのか? 3.これからどうするのか?
⑤期待通知:「やればできる」という感覚(自己効力感)を高めて、コミットさせる
1.上司がしっかりと期待を伝える→部下を孤独にさせない、サポートの約束をする
2.再発予防をする→今抱えている問題はどのような場合に再発するのか?
→再発してしまいそうになったら、自分としては、どうするのか?
⑥フォローアップ:モニタリングをする→手間暇をかけ、あの手この手で部下の変化を信じる
●フィードバックの実践
5つのチェックポイント
1.あなたは、部下としっかりと向き合ってしますか?
→「即時フィードバック」、シリアスモードを崩さない
2.あなたは、部下にロジカルに事実を通知できていますか?
→「SBI情報」を淡々と伝える
3.あなたは、部下の反応を見ることができていますか?
→相手の言っていることを「リピート」して受容する
4.あなたは、部下の立て直しをサポートできていますか?
→部下に立て直し策を「選ばせる」
5.あなたは、再発予防策をたてていますか?
→再発するパターンを「先回り」して考える
●フィードバックの実力をつける2つのポイント
1.自分のフィードバックを観察する:ビデオ撮影
2.自分自身もフィードバックされる機会を持つ:部下による上司へのフィードバック
①部下とファシリテーターを残し上司は席を外す
②上司について部下が話す→上司について知っていること・上司に続けてほしいこと・上司にやってほしいこと・上司にやめてほしいこと
③部下が退席、上司は入室
④上司はファシリテーターから部下が話した内容の説明を受ける
⑤部下が入室、今後の方針を上司と話し合う
●フィードバックはバランスが大切です!
「緊張屋」・・・・・厳しいフィードバックをしてくれる人
「安心屋」・・・・・精神的支援をしてくれる人
両者のバランスが大切
” 耳の痛いことを伝えて部下と職場を立て直す技術 ”