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障害者雇用について②

   

前回7月1日のコラムでは、障害者の雇用に関して企業に課される義務についてお話しました。障害者の法定雇用率の引き上げに伴い、障害者雇用の状況としては15年連続で過去最高の数値を更新しています。適用される障害者として身体障害者、知的障害者、精神障害者と挙げましたが、中でも精神障害者については実雇用率の算定に加えられた2006年には2千人だったのが、2018年には67千人と着実に進展しています。

 

そのような数値を目の当たりにしても私自身、障害者の方と同じ職場で働くというイメージがまったく持てずにいました。そんな中、ハローワークで開催される「精神・発達障害者しごとサポーター養成講座」というものを知り、先日行ってきました。1時間半の講座でしたが、あっという間に時間が過ぎてしまい、内容もとても勉強になるものばかりでした。

 

それぞれの特徴、対応方法が下記となります。

精神障害者

精神疾患といっても統合失調症、うつ病、そううつ病、てんかん、神経症などその内容は様々です。精神疾患は誰でもかかり得る病気であり、生涯を通じて5人に1人はこころの病気にかかるとも言われています。病気との付き合い方は長期的なことが多く、継続的な通院と服薬が必要です。職業的な課題としては、病気と障害の共存、偏見や無理解の存在、変化への弱さ、疲れやすさ、作業遂行力の制限、人間関係の難しさなどが挙げられます。症状や病歴が一人ひとり異なる為、個々を理解することが大変重要になってきます。

 

発達障害者

発達障害は生まれながらの脳機能の特性です。突然なることはありませんが、大人になってから気づくことがあります。自閉症スペクトラム障害、注意欠陥多動障害、学習障害などが挙げられますが、発達障害の職業的課題としては、作業のバランス、優先順位の判断が苦手です。複数の指示、抽象的な指示、急な変更があると混乱しやすく、仕事の量や時間などの見通しが持てないと不安が強くなります。実務や作業、同僚上司間でのコミュニケーションの取り方、苦手なことがそれぞれであるので、適した対応が必要となってきます。

 

様々な年代の人たちが同じ場で働くその関係作りは、障害の有無に関わらず一筋縄ではいかないものだと思います。障害者だけでなく、一緒に働く社員の不安も緩和する対応が必要となります。まずは障害者雇用の具体的なイメージが持てるように雇用事例など必要な情報を提供してマイナスイメージを払拭するように心がけてみましょう。企業として障害者雇用を進める社会的責任や必要があること、受入部署だけに負担がかからないように企業側も積極的にサポートするという姿勢を示していくことがより良い障害者雇用へつながっていくのではないでしょうか。

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