労務相談、管理者研修、未払い残業代請求対策なら労務管理センター

健康経営優良法人2020認定について

      2020/02/21

経済産業省が創設した「健康経営」も、今回で6年を迎えます。ようやく「健康経営」について、雑誌やマスコミだけでなく、身近でも言葉を聞くようになってきました。

当社の「健康経営」の取組は、今年で2年が経ちます。昨年10月末締め切りで、“健康経営優良法人2020”の申請をしましたが、その結果通知が、先々週登録メール宛てに届きました。ただし、正式認定は3月2日のため、今回は「内定」通知であり、発表まではまだ認定されるかどうかわからない状況ではあります。

1年目の初申請の際の申請書では、取り組んできたことを写真でアピールしてきたので、今回の電子化に伴う申請書には、写真を添付もできず、アピール方法についてかなり戸惑いましたが、「内定」通知は正直ホッとしています。

通知メールにも、今回の申請書で間違った入力も多々あったとのことで「よくある間違いリスト」をフィードバックしてもらえるようです。個別にも適合状況のフィードバックがあるようなので、こちらは昨年にはなかった新しいものです。あと一週間、楽しみに待ちたいと思います。

最近では、人手不足という言葉がどこへ行っても聞かれますが、現状は業務内容の見直しや、業務の進め方の再検討で、自動化や簡素化の実現で、人手不足が「緊迫」とまではいかない企業も多いことと思います。

しかしながら、今後は生産年齢人口の減少は切実なものであり、今いる社員に、「健康で、長きにわたって、仕事に熱心に取り組んでもらう」ことは、益々重要になってきます。休職制度を設け、不調の際には休んでもらったとしても、その間の労働力を会社は補わなければなりません。

復職が遅れ、フォローに回った社員の新たな不調を招く可能性も考えられます。人手不足が「喫緊」の問題となるイメージが湧くでしょうか。

「健康経営」はそうなってから取組んでいては遅すぎます。これまでのコラムの中でも、「ワークエンゲージメント」や「メンタルヘルス対策」など、「健康経営」にまつわる内容を掲載してきましたが、今回は「運動」について紹介します。

厚生労働省が毎年調査している「国民健康・栄養調査」によると、働き盛りと言われる30代、40代の“1回30分以上の運動を週2回以上実施し、1年以上継続している「運動習慣のある者」”の割合は2割に満たないことがわかります。

https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000584138.pdf

 

「仕事や家庭生活に追われ、運動をする時間が取れない」が結果には見えていない皆さんの回答でしょうか。走ったり筋肉トレーニングをしたりすることだけが「運動」ではありません。エスカレーターを使わず階段を意識的に使うことも、立派な「運動」のひとつです。

立ちっぱなし、座りっぱなしなどの同じ姿勢を長時間続けていると、筋肉は凝り固まり、肩こりや腰痛などの痛みを発するようになります。筋肉の凝り固まりは、脂肪を付きやすくし、ひいては「メタボリックシンドローム」の引き金にもなりかねません。

かくいう私もそうですが、肩こりは常にあり、ひどいときは眼精疲労、頭痛の複数攻撃を受けています。マッサージに通いその時は楽になっても、翌日にはもう痛みが戻っているという経験も、私だけではないはずです。

外部からではなく、内部から筋肉をほぐすことが、実は肩こりや腰痛の解消方法の近道です。肩こり解消には、肩甲骨周りの筋肉をほぐすのが良いと言われています。メンタルヘルス対策でも登場する”腹式呼吸”は運動の際にも重要で、リラックスした状態でゆっくりと、副交感神経を意識的に働かせるつもりで、行うと効果が高まります。

では、肩甲骨をほぐす運動をやってみましょう。椅子に座った状態のときは、背筋を伸ばして行います。

1.手のひらを胸の前で合わせ、肘は床と水平になるようにします。

2.息を鼻から吸いながら、手をまっすぐ上に伸ばします。

3.息を口から吐きながら、手を胸の前に戻します。

5回くらいで、肩甲骨周辺が、暖かくなってきませんか。アレンジとして、3.で「息を口から吐きながら、手を平泳ぎのイメージで開き、胸の前に戻す。」運動もお勧めです。痛みがひどいときは、無理にやらないでください。

痛みや疲れなど、体調が優れないことで仕事に集中できず、生産性が低下する状態を「プレゼンティーイズム」と言うように、社員にとっても、会社にとっても良いことではありません。肩こりに悩まされている方は、仕事の合間に、ぜひ行ってみてください。

「健康経営」の取組は、難しいものではなく、このような機会を設けることも、立派な取組みの一環です。「社員が心身ともに健康で、活き活きと仕事に取組める」ための活動が、「健康経営」そのものです。

会社にやらされるのではなく、社員からの発信で「健康経営」に取組むことも、重要なポイントです。会社はその動機付けのために、まずは「健康宣言」をすることから始めます。皆さんの会社の社員の中に、健康意識が高く、日ごろからストレッチ運動を続けていて、社内講師になれる方も居るかもしれませんね。

 -