幸福な職場=心理的安全性が高い組織とは
心理的安全性とは、従業員が安心して、自分の考えを自由に発言したり行動に移したりできる状態を指します。 米グーグル社が、「心理的安全性は成功するチームの構築に最も重要なものである」と発表したことで今非常に注目されているワードです。その心理的安全性をあえて「幸福」と表現してみました。
従業員が安心して、自分の考えを自由に発言したり行動に移したりできる状態が「権利」だけの行使でなされた場合は、単なる「仲良し」が蔓延するだけで組織としての目的の達成は困難だと思います。
ある意味、「厳しい」職場において、率直に自分の意見を伝えても人間関係が悪化しないためには、「義務」への意識付けがとても大切に思います。
私は、経営層と従業員層には、お互いに守るべき「義務」があると思っています。
経営層には、2つの「義務」があります。
1. 安全健康配慮義務(従業員には安全に健康に職場で働いてもらい、五体満足の体で家に帰ってもらう)
2. 職場環境配慮義務(セクハラやパワハラがない職場を目指し、すこしでもその芽がある場合は、放置せず対応する)
従業員層には、3つの「義務」があります。
1. 職務専念誠実義務(職場は労務を提供してお金を稼ぎに来ている場所であるとの認識の徹底)
2. 業務命令順守義務(反社会的な指示命令は除き、上長の組織目的達成のための指示命令には従う)
3. 会社秩序順守義務(思考が異なる人間が組織目的達成のためにベクトルを合わせるためのルール厳守)
それが、昨今のリモートワークになったとしても、「義務」の全うは何もかわらないと思います。「義務」を全うした先に「権利」への転換が待っています。
逆にそれこそが、離れ離れで働く状況下での、心身の健康ケアの前提となる気がします。
さらに大切な事があります。経営層は、従業員層の「スキル取得」を助ける環境を整える必要があります。
働く人材に要求されるスキルは時代とともに変わります。能力アップやキャリアアップ形成を後押しできる会社であって、はじめて人材は定着してくれます。
自社において、何が、生き残るためのスキルなのかを、それこそ、人材の意見に耳を傾け、共に探求していくことが「幸福な職場=心理的安全性が高い組織」に近づける道だと思います。