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人と仕事

   

先日、顧問先で新人事制度について、社員・役員の前でお話をする機会をいただきました。

人に仕事をつける職能等級制度を一部維持しながら、仕事に人をつける職務等級制度への移行と降格制度の明確化を柱に、評価は「観察」であり、処遇は「ルール」であり、育成(フィードバック)は「会話」であると強調して、最後に原理原則を大切にしましょうと結びました。

原理原則とは、社員の義務は、①職務専念②業務命令遵守③会社秩序遵守で、

会社の義務=社員の権利は、①健康安全配慮のある職場の提供②環境配慮(セクハラ・パワハラのない)職場の提供です。

話し終えた後の、雰囲気がなんとなくどんよりと感じました。

社長からは、” 私には難しすぎて、今日一日宿題になりそうです。 ”と揶揄される始末です。

制度の事前説明会資料を作成したことで、肩に力が入り、専門用語が乱発する、力任せの一方的な通告になってしまいました。

反省です。

どんな話し方をすればよかったのか。

当該顧問先は、業界全体がコロナ感染の影響と嗜好の変化を受け、かなり厳しい状況下で、120名の正社員のうち4名の退職が生じ、社員のモチベーションは高くない中で、どんな動機づけの上がる話ができたのか、

いまさらですが、考えました。

成果を重視する、成果につながる行動を重視する。そんなニーズの中で、その成果を達成するのも、行動をするのも「人」です。人が成果を上げ、人が行動するのです。

原点は、ここにいる皆さんなんです。ただ、みなさんのもっている力には個性があります。それぞれ異なります。それを権限のある方達が観察をして、よく認識して会社が掲げた目標を達成するために、役割を分担することになります。

そして、分担した役割を全うできるように、個人はもちろん組織で実践することになります。それを文書でまとめたものが職務基準書となります。6ヶ月ごとに見直していく大切なものです。

期間の中で、役割の遂行度で個人の評価がなされ、組織の業績でお金が配分されます。配分のルールは会社が決めます。次の期間に向けて、課題を明確にして人をやる気にさせ、人としての尊厳を与える、そんな制度を構築するために人も会社も一丸になって邁進していきます。ぜひ、個人としてできることを会社に提供してください。会社はそれをまとめて目標に向かっていきます。よろしくお願いします。

制度は動き出したばかりです。職務基準書もこれからです。この気持ちを忘れることなく、関与させていただく所存です。

以上です。

仕事に人は従属しない。人が人として生きていく上で仕事を踏み台にしていく。人がやらなければいけない仕事がかならずある。そんな仕事の中に人としての喜びがある。

それをいまさらですが、教わりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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