コロナワクチン接種とうつ病
6月1日時点でコロナワクチン総接種回数は約1400万回で接種率は10%を上回りました。政府はとにかくも「オリンピックの開催」そして「衆議院選勝利」のため必死です。ついには、自らの役目を民間に振ってまでワクチン接種率を上げる施策にでました。頼るのは、従業員1000人以上の大企業です。日本の従業員数が6000万人とすると、大企業の従業員は3分の1ですから、2000万人、残り4000万人は中小企業の従業員ということになります。それでも、政府だけに任せておくよりは、間違いなく接種率は上げると思います。選挙のことを念頭に入れた頑張りだとしても、結果、経済が回復してくれれば、一般市民としては大助かりです。早く、居酒屋で仲間と一杯やりたいです。
ただ、悲しいかな、政治家が「一刻も早く経済の立て直しを図るため」「コロナに負けない気概を示すためオリンピックの開催を」と叫んでも、本音が見えすぎて、自分の身は自分で守るしかないと意を強くすることになります。顧問先企業様も、必死にワクチン注射業務者確保に奔走されています。ここでも日本の国民性ともいえる「かたさ」が壁となっています。手堅さは評価できますが、融通が利かないかたさは、自己責任の国々から置いてきぼりを食うだけの現実です。そろそろ開き直った施策をお願いしたい気分です。
そんな折に、著名人自らによる「うつ病」告白が続きました。一人の方は、人前で話すことが苦手、敗戦が続いた時に、心に刺さる矢を取り除くこともできずに、刺さったまま時間がすぎれば、体は間違いなく病んでいきます。素人でもわかる理屈です。しっかり、丁寧に矢を抜いていただきたいと思います。もう一人の方は、人気の女優さんです。CMでもよくそのお顔を拝見します。くすりとお酒でごまかしてきたけど、もう無理となったそうです。売れていて、成功していても病魔は襲ってきます。売れなくて、成功していない方が貧乏神はやってきてもうつはこないのでしょうか。日本選手権で10連覇を成し遂げた男子体操選手が、地獄がまた続くと思ったそうです。それほど他人の期待に応えるというプレッシャーは、人の心をストレスの塊にしてしまうものなのだと認識させられました。
自分との闘いを経て、自分からの期待だけで過ごしていける一般人の気楽さが、平凡な幸せなのだとつくづく思います。選ばれた方々の笑顔の復帰を願いつつ。