熱中症を防ぐ!
2021/06/21
この東海地方も梅雨入りをしてからそろそろ1ヵ月が経とうとしています。今年の梅雨入りは例年より21日も早かったそうで、天候が不安定な日が続くのも納得してしまいます。
じめじめした雨の日が続いたかと思えば急に気温が高くなったりと、急激な気温差に体が追い付かず、体調面に不調が出やすい時期ではないでしょうか。
例年であれば7月20日前後に梅雨明け宣言がなされ、いよいよ夏本番を迎えます。
そこでご注意頂きたいのが「熱中症」です。
昨年の愛知県内における就業中の熱中症の発症は、死亡4人、休業88人と過去10年で最多の発生となり、全国でみてもワースト1位という不名誉な結果になりました。
熱中症は屋外で厳しい暑さに晒されてなるものと思われがちですが、過去10年分の発生状況をみると、屋外59.6%、屋内40.4%と、決して屋外だけで発生するものではないことが分かります。熱中症の発生時刻は、気温が最も上昇する午後 2 時頃を過ぎた後、午後 3 時から 4 時の間が最も多くなっていますが、全ての時間帯で発生している為注意が必要です。
従来はその症状によって熱失神、熱けいれん、熱疲労、熱射病などに分類されてきましたが、現在では、一連の症状を総称して「熱中症」と呼ぶようになりました。熱中症の疑いが生じた場合は適切な応急処置を行い、早めに医療機関で受診をするようにしましょう。
また熱中症の発症を未然に防ぐ対策も必要です。
【事業主の対策】
1 WBGT値(暑さ指数)測定器を備えて現場の状況把握、基準値を基にした評価管理
2 WBGT値を低減するよう簡易な屋根、冷房設備の設置
3 作業時間の短縮、適切な休憩の取得を促す
4 休憩場所の確保、整備
5 熱への順化(熱に慣れ、環境に適応する)期間を設ける
6 水分および塩分摂取の推進
7 送風機能のある作業服等の着用促進
8 健康診断結果に基づく対応
9 雇入れ時等の労働衛生教育の実施
10 熱中症予防管理者による作業場の管理
【作業者の対策】
1 十分な睡眠をとり、朝食は必ずとるようにする
2 自己判断せず管理者の指示に従い、適切な休憩を取る
3 作業開始前、休息時等、十分な水分および塩分補給を行う
4 体調の悪さ、異常を感じたらすぐに管理者に申し出る
令和2年、新型コロナウイルス感染症を踏まえて「新型コロナウイルスを想定した新しい生活様式」「令和2年度の熱中症予防行動について(周知依頼)」等が発令され、従来の熱中症対策を取りながらも新型コロナウイルス感染症も踏まえた対策が必要となっています。
STOP!熱中症 クールワークキャンペーン
https://jsite.mhlw.go.jp/aichi-roudoukyoku/content/contents/000883336.pdf