シニアライフセミナーを受講して
2023/02/13
先日、「シニアライフセミナー」を受講しました。定年を迎える年代の方への開催はよく聞きますが、サブタイトルに「40代から考えよう!シニアライフ」とあり、働く現役世代の時点で考え始めないといけないのか…という視点からでした。
最近では人生100年時代という言葉をよく耳にするようになりました。人生80年時代と言われていた頃は、産まれてから成人するまでの学習期20年、その後60歳で定年を迎えるまでの就労期40年、いよいよ迎える第2の人生20年といったところでしょうか。それが人生100年時代となると、第2の人生が40年に延びるわけです。
セミナーでは「ジェロントロジー」という新しい言葉を学習しました。ギリシャ語の「ジェロン」が語源だそうですが、加齢にかかわる諸問題を研究する学問領域、「老年学」「加齢学」「高齢学」等を意味します。高齢者・高齢社会が抱える問題を医学・心理学・経済学等で協同して、総合見地から解決を図ることを目的としています。高齢化を負の側面からではなく、若者層が多数を占めることを前提とした過去の社会制度、インフラを課題とし、自由で健康な生活を送り、長寿を全うする人生設計を確立していこうという捉え方です。
2007年から「超高齢社会」に突入し、2年後の2025年には団塊の世代が75歳を迎える我が国ですが、「高齢者」はどの年代の方を言うのでしょうか。「高齢者」の定義を考えますと制度ごとに異なり、一律ではないようです。日本老年学会・日本老年医学会で検討された高齢者の定義と区分に関する報告書「高齢者に関する定義検討ワーキンググループ報告書」によりますと、特に65歳~74歳では心身の健康が保たれており、活発な社会活動が可能な人が大多数を占めていることや、各種の意識調査で従来の65歳以上を高齢者とすることに否定的な意見が強くなっていることから、75歳以上を高齢者の新たな定義とすることが提案されています。65歳以上を一律に「高齢者」と見る一般的な傾向は、現状に照らせばもはや現実的なものではなくなりつつあるとされています。高年齢者雇用安定法においても70歳までの就業機会の確保に努めるよう、令和3年4月1日施行で改正がなされました。人手不足の背景もあり、定年引上げや継続雇用制度を導入される企業様も増えつつあります。
従業員個人の人生設計に関する問題を本人だけでなく、企業側も共有し、総合的に解決していくことで従業員の企業への信頼や安心、ひいては雇用の定着へと繋がっていくのではないでしょうか。
弊社においても定年を迎える方へのセミナー、説明会を実施しております。皆様の関心が高い公的年金制度、雇用保険からの給付金を中心に、定年後のセカンドライフに向けた生活設計をどのように計画していくかを考える機会にして頂いています。ぜひお問い合わせください。