賃金体系改革
今春の賃金引上げへの動きが活発化してきました。トヨタ、ホンダと満額回答が続いています。大手企業は初任給についても引き上げを図っています。賃金改革の到来なのでしょうか。
賃金相場として、高卒で月額16万円、短大高専卒で18万円、大卒で20万円。30歳で30万円、40歳で40万円、50歳で50万円、60歳で60万円というシンプルなものがありました。
いわゆる年功序列型賃金体系です。
これが、高卒で月額18万から20万円、短大高専卒で20万から22万円、大卒に至っては、22万から30万円。そうなると、
30歳で30万から50万円
40歳で40万から60万円
50歳で40万から70万円
60歳で40万から80万円
という、特定のグループの賃金を上げ、他のグループの賃金を据え置くような体系が見えてきます。
つまりは、40歳以降で40万円頭打ちになる人もいる代わりに、30歳で50万円、40歳で60万円の人も出てくるという事です。
こんな賃金を中小企業は支払うことができるのでしょうか?中小企業版は以下のようになるような気がします。
高卒初任給月額 18万円
短大高専卒初任給月額 20万円
大卒初任給月額 22万円
30歳 月額 30万から35万円
40歳 月額 35万から45万円
50歳 月額 35万から55万円
60歳 月額 35万から65万円
つまりは、40歳以降で35万円頭打ちになる人もいる代わりに、30歳で35万円、40歳で45万円の人も出てくるという事です。
後、注目されるのは、役割手当の引き上げです。管理能力、専門能力、伝承能力等の伴う手当です。この手当を賞与基礎に入れる会社も多くなってきています。
賞与そのものは大手と中小企業ではかなり違いますので、年収比較は難しいと思います。
初任給相場があって、年齢ごとの家計相場があって、役割に伴う手当の加算がある体系に、今年は、初任給相場の引き上げによって家計相場の見直しと役割手当の引き上げがともなって
前例のない賃金額の見直しの年になりそうです。大手の行方をみてから、中小企業では、今年は据え置いて1年後の見直しでもいいような気がします。