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「令和6年能登半島地震」に伴う労働保険の特例措置

      2024/01/22

厚生労働省は激甚災害に指定された「令和6年能登半島地震」の発生に伴い、以下の特例措置を発令しました。

労働保険料等の申告・納期限等の延長
当災害で、多大な被害を受けた指定地域に所在地のある事業場の事業主と労働保険事務組合を対象に、労働保険料等の申告・納期限等の延長が行われます。
いつまで延長するかについては、被災者の状況に十分配慮して検討するとしています。延長後の納期限は、災害がやんだ日から2か月以内の日を、別途厚生労働省からの告示によって定めます。

○納付の猶予
指定地域外の地域にある事業主でも、今回の地震による被害で財産に相当な損失を受けたときには、令和6年1月1日以降に納期限が来る労働保険料等について、事業主の申請に基づき、原則として1年以内の期間、納付の猶予を受けることができます。

 

雇用調整助成金
当災害により、事業活動の縮小を余儀なくされ、雇用調整を行わざるを得ない事業主に対して雇用調整助成金の特例措置が講じられました。

○要件緩和
(1) 生産指標の確認期間を3か月から1か月に短縮されます。(生産量要件)
(2) 最近3か月の雇用量が対前年比で増加しても助成対象となります。(雇用量要件撤廃)
(3) 地震発生時に雇用保険適用事業所設置後1年未満の事業主についても助成対象となります。その場合、生産指標は地震発生前の指標と比較します。

○計画届の事後提出が可能です。
通常、助成対象となる休業、教育訓練又は出向を行うにあたり、事前に計画届の提出が必要ですが、計画届の提出日が令和6年3月31日までの間である場合は、計画届を事前に提出したとみなされます。これにより、令和6年1月1日以降に開始された休業等についても遡及して助成対象となります。

特例対象期間は令和6年1月1日から令和6年6月30日の間に開始した休業等が対象です。

 

雇用保険の基本手当の特例措置
①激甚災害法の指定地域内の事業所が、当災害により事業が休止・廃止したため、被保険者が就業できず賃金を受けられない場合に、離職していなくても失業とみなして雇用保険の基本手当を受給できます。

②激甚災害法の指定地域及びその隣接する地域内の事業所が災害により休止・廃止したために、一時的に離職した方については、事業再開後の再雇用が予定されている場合であっても、基本手当を受給できます。

雇用保険に6か月以上加入している等の要件を満たす方が対象となり、勤務していた事業所から発行された雇用保険被保険者休業票(①の場合)又は雇用保険被保険者離職票(②の場合)、身分証明書、本人名義の預金通帳、マイナンバーカードが必要です。これらの確認書類がない場合はハローワークにご相談ください。

○激甚災害法の指定地域にお住まいの方が自己都合で退職した場合は、給付制限期間が1か月に短縮される特例措置により、給付開始時期が早まります。

なお、本特例措置を利用して基本手当の支給を受けると、元の事業所に復帰して雇用保険被保険者資格を取得しても、休業前または一時離職前の被保険者であった期間は通算されませんので、ご注意ください。

○失業の認定日にハローワークに来所できない場合は、来所可能な日に失業の認定日を変更することができます。失業認定日を変更する事前の申し出と、やむを得ない理由を証明する書類も不要です。また、交通の断絶や遠隔地の避難により、居住地を管轄するハローワークに来所できないときは、その他のハローワークで基本手当の受給手続きを行うことができます。

本件特例措置は令和6年12月31日までとなっています。詳細はハローワークや労働局にお問い合わせください。

労働保険料等の申告・納期限等の延長(厚労省)

https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_37312.html

雇用調整助成金の特例措置(厚労省)

https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_37290.html

雇用保険の特例措置(厚労省)

https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000107715_00007.html

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