テイラー・スウィフトさんの「日本の臭いだけ異常よ!」
テイラー・スウィフトさんは、米国のシンガーソングライターです。
1989年12月13日生まれの34歳、身長180㎝の世界的歌姫です。
どんな点が世界的かといえば、次のとおりです。
まず、米音楽界最高の栄誉とされるグラミー賞を14回獲得しています。
次に、2023年の全米ツアーの経済的効果は100億ドル(約1.5兆円)といわれ、今年秋に行われる大統領選にも無党派層に多大な影響を与えるといわれています。推定年収は195億円。日本のシンガーソングライターで一番稼いでいるといわれる福山雅治さんでも推定7億円なので、文字通り桁が違います。
そんな人物が、韓国・中国・日本のアジアツアーの際に発したのが表題の言葉です。
どんな意味なのでしょうか?
韓国や中国では、街から不衛生な臭いがして、外出をためらい、どうせ同じアジアである日本も同じだとモチベーションを下げながら日本の空港に降り立った瞬間、嫌な臭いがしない、私の鼻がおかしくなったの?日本の臭いだけ異常よ!となりました。
彼女は、日本がなぜ不快な臭いがしないのか、街を眺めたそうです。
日本人はゴミを捨てる人が少ない。公衆トイレには手洗液が設置され、消臭剤も当たり前のように置かれている。定期的に清掃員が来ていることを示す掃除表が掲げられ、下水が完備され、トイレットペーパーが詰まることもほとんどない。公園では飲める水が手洗い用として蛇口を開けば出てくる。
彼女の表現は、ややもすると、日本批判と誤解されるかもしれませんが、実は私たち日本人が当たり前と思っていることを、他国からみれば当たり前ではないという気づきを与えてくれるものでした。
考えてみると、私たちは、小学校にあがったころから、みんなで使う教室や廊下を掃除することを教わります。ごみの分別を守るようになります。成人して会社に入っても、自分の周りは自分で片づける習慣があります。メジャーリーガー大谷選手ではありませんが、ゴミは運を拾うことだと信じている人が多いです。
地下鉄や電車に乗るときは、降りる人が先、乗る人が後を自然に身につけています。並んで待っているときは、横入りが恥ずかしい行為だと認識しています。
食事を終えて店を出る時に、「ごちそう様」とお金を払うのと同時に多くの人が言います。そんな国に私たちは住んでいることを誇りに思っていいと感じました。
私たちの国は島国です。地震が津波が起こります。石川県珠洲市を中心とした能登での災害は、阪神淡路、東日本、熊本に続いてまたかの辛い気持ちにさせます。それでも、被災地では、列をつくって奪い合うことなく救援物資を受け取る同朋の姿を私たちは目にすることが出来ます。優先されるのは高齢の方、障がいのある方、子ども女性と皆がわかっています。納得しています。
私たちはそんな国に住んでいます。その国をどうこれからの子供たちに引き継いでいけるのか、それを大人たちは考えなければいけないと思います。出生児が年間80万人を切りました。私たちの子孫は、明治45年時のように5000万人に近づいていくのでしょうか。国力の逆戻りです。
私たちは、日本人として世界に誇るべき「人間性」という宝物を、より多くの大人が範を示し、子どもたちに言動として伝えていかなければいけません。
日本語を大切にして、漢字、ひらがな、カタカナを駆使できる民族として、英語圏に媚びる必要はありません。日本の偉人の書物を読んで情緒を豊かにして陰徳を尊ぶ精神を見せ続けなければいけません。誰もがゴミを拾う、トイレを大切に使う、規律を守る姿勢を維持し続けなければいけません。それが、日本だけでなく世界にとって好ましい環境を作り上げることになると、テイラー・スウィフトさんは教えてくれています。
今の私には、自分自身に“おまえはできるのか?”と詰問されてしまいますが、祖先を想い、仏壇の前に座り、手を合わせ、鈴(リン)を鳴らしながら、あるべき日本人に一歩でも近づきたいと思います。
ありがとうございます。テイラー・スウィフトさん!