■人は、自分が見たいように物事を見ている
2016/02/21
みなさん、こんにちは。
よく、『ものごとは客観的に見て判断すべき』と言われることがあります。
でも、ひとは、ものごとをあるがままに見ることが果たして出来るのでしょうか?
ある幼稚園児が、すてきな人形を手に持っています。友達がどんなに貸してと言っても、
泣いて頼んでも、かたくなにその人形を手放しません。先生がお願いしても聞く耳も持ちません。
こんなとき、その場面だけを見れば、多くの人が『この子はわがままだ』と感じるでしょう。
でも、その人形が、先日亡くなった母親の形見だとしたら?この子の態度への印象はがらっと変わるのではないでしょうか。
人は、自分が見たいように物事を見ています。
ただ、人の行動や態度を表面的に判断するという考え方や物の見方を疑わずにいると、ときに真実とはかけ離れたところに着地してしまいます。
自分にとって好ましくない状況が起きている場合、その原因は意外と自分にあったりします。
でも、価値観がじゃまをして視野を狭くしてしまうのです。
よく言われることですが、相手は変えられない。ですが、ついつい相手のことを変えようと必死になってしまいがちです。
ウィリアム・グラッサー博士は、私たちが相手を変えようとするときの習慣的なやり方を、『7つの致命的習慣』として、つぎのように述べています。
1.批判する
2.責める
3.文句を言う
4.説教をする(ガミガミ言う)
5.脅す
6.罰する
7.ほうびで釣る
これらはどれも逆効果になるやり方で、良好な人間関係を妨げるやり方でもあります。
これらを使った場合、一時的によくなっても長い目で見るとうまくいかないのです。
ちなみに6の『罰する』というのは、変わらない相手に対して、対抗措置をすることだそうです。
たとえば、不機嫌になるとか、口をきかないとか、相手に怒りをぶつけるとか。
職場の人間関係でありませんか?
5の『脅す』というのは、『あなたが●●してくれないなら、私も●●しないよ』『あなたが変わってくれないなら、あなたが困ることになるのよ』など、親子関係でやってしまう場面が多いのではないでしょうか。
どちらにせよ、私たちがコントロールできるのは自分だけで、相手はコントロールできないのです。
でも自分の感情は変えたり抑えたりすること難しいので、自分の『思考』を変え、『行動』を変えることがポイントです。
沸いてきた感情をそのままぶつけるのではなく、その感情を受け入れつつ、『今どのような考え方をすることができるか?』『どのように受け止め方を変えるとよいか?』と自分に問うてみたり、『この行為・行動が、本当に望むことに結びつく最善の策か?』と最善の行動をしてみたり。
みなさんの日常のヒントになれば幸いです。